中学生
2022.8.1
【福岡県/理科】公立高校入試傾向解説(2023年度入試用)

このページでは、2023年度の福岡県公立高校入試に向け、理科の傾向と対策についてまとめています。2022年度までの入試結果をもとに、学習塾の監修による確かなデータと分析をもとにまとめられているので、2023年度入試を受験する生徒は要チェックです。
※この記事は「新教育Vスタ」および福岡の学習塾「エディナ」の監修のもと作成しています。
平均点の推移について
過去7年間の平均点の推移です。2022年度の理科の平均点は37.1点でした。2022年度が31.7点、2021年度が36.2点で、平均点が年々上がっていることがわかります。
しかし、平均点が高い科目だからといって油断は禁物です。思考力を問うような問題であったり、完答、完解が多かったり、文章記述や作図が多かったり難解であったりと、難しい問題で大きく得点を落とすことも予想されます。繰り返しますが、油断は禁物です。
問題構成と配点について
福岡県の理科は形式が何年も変わっていません。生物から2題、化学から2題、地学から2題、物理から2題の大問8題、各分野ごとに15点ずつ計60点満点の配点となります。全範囲から偏りなく出題され、今年は物理が多く出題されたとか、化学が少なかったなどということはありません。生物が得意、化学が得意など、人それぞれあると思いますが、すべての単元をしっかりと学習しておきましょう。平均点と得点率を見ると、2022年度は大問[8]物理分野の得点率が他に比べて低かったことがわかります。
大問の構成について
次に大問の構成です。文章記述、語句および化学式、計算、作図、選択問題という分け方をしています。図は2019年度から2022年度までの4年間を比較したものです。
文章記述と選択問題に注目してみましょう。
2022年度は文章記述の配点が若干減りました。その分増えたのが選択問題で、なんと19点分もありました。これにより平均点がアップしたものと思われます。2023年度は、文章記述の配点が元に戻るのか、このまま選択問題の配点が高いままなのか、そのあたりがポイントになってきそうです。
理科の4つのポイント
①4分野から均等に出題されます。
②文で答える問題が多い(2022年度は16点分。2023年度は増えるかも!?)
③記号問題が多いからといって油断は禁物。「両解・全解」の量に左右されます。意外なところで点数を落とすことのないよう注意しましょう。
④正答率が極端に低い問題がある。
特に物理や地学の計算に多いので注意しましょう。「両解・全解」が多い年度は、難易度がそれほど高くなくても、得点に差がつきます。やさしい問題であっても、片方が合っていても、もう片方が間違ってれば得点なならないので要注意です。
今後の勉強法について
理科用語の意味をしっかりと書きましょう
これは記述問題の対策にもなります。見て覚えることもできるでしょうが、用語の意味をあえて書くことによって、文章力がつきます。
文章記述の練習をしましょう
どの分野でも必ず文章記述の問題はあります。よく出るものは暗記をしてしまいましょう。
計算問題の対策
公式を使う練習を繰り返しましょう。複雑な計算は後回しで構いません。基本的に福岡県公立高校入試に出てくる計算問題は公式に当てはめるものがほとんどです。
出題パターン別の練習をする
理科の問題には決まったパターンがあります。パターン別にもれなく取り組みましょう。具体的には4分野で3学年分、全部でおよそ90パターンの問題しかありません。90パターンと聞くと多いように思えますが、1日1パターンをしっかり理解すれば90日で終わります。つまり入試までの約3カ月で、慌てなくても対策ができるのです。
入試本番での実践項目
最後に入試本番での実践項目について説明します。
空欄を作らない
どの科目にも当てはまることですが、部分点がもらえる可能性もありますので、解答用紙に空欄を作らないようにしましょう。部分点がもらえることもあります。
文章を書いたら一度は読み返す
特に記述問題は主語や文末表現をチェックしましょう。「〇〇から」や「〇〇ため」で終わる時と終わらない時、読点がいる時といらない時などをチェックしてください。このような細かい部分で点数を失うのはとてももったいないことです。
問われていることに正確に答える
この問題は「名称」を書くのか、「化学式」で答えるのか、「番号」や「記号」で答えるのかなどを確認してから解答しましょう。「単位」もきちんと見ておき、答える単位がA(アンペア)なのか、mA(ミリアンペア)なのかなどを確認してください。
集中力が切れる科目です。なぜなら理科は4科目目となり、食事をした後に受けるためです。ケアレスミスを起こしやすいタイミングとなりますので、集中力を切らさず、全力を尽くしましょう。
※この記事は「新教育Vスタ」および福岡の学習塾「エディナ」の調査・分析と監修のもとで書かれています。