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2024.1.15

Vnet編集部

【福岡県/国語】公立高校入試傾向解説(2024年度入試用)

このページでは、2024年度の福岡県公立高校入試に向け、国語の傾向と対策についてまとめています。前年度までの入試結果をもとに、学習塾の監修による確かなデータと分析をもとにまとめられているので、2024年度入試を受験する生徒は要チェックです。

 

※この記事は福岡の学習塾「新教育Vスタ」の監修のもと作成しています。

平均点の推移について

平均点の移り変わりを見てみましょう。2018年度に急に平均点が下がっています。この年は試験時間が各科目5分ずつ伸びて、国語は大問数が4から5に増えた年でした。形が急に変わったことに戸惑った受験生が多かったため、平均点がこのように下がってしまいました。次の年については新しくなった問題構成に慣れてきたので、平均点はもとに戻りました。
ところが2023年度は、これまでになく平均が下がっています。その大きな原因となったのは「言語事項」を問う大問です。前年までは資料に関連させて漢字・語句や文法の問題を出題されていたのが、ここにも論説文や小説と同じぐらいの長さの長文が出されたため、長文が一つ増えたようになり、解く時間が足りなかったのです。
ここで覚えておいてほしいことは、傾向が大きく変わったときは「驚いたけど、周りのみんなも同じように驚いているはずだ」と自分に言い聞かせることです。入試本番では何があっても動揺しないことが大切です。たとえ傾向が変わっても、あわてず気持ちを切り替えて取り組んでください。

ポイント

傾向が大きく変わった時は「解けないのは自分だけじゃない。まわりもみんな解けないんだ」と気持ちを切り替えることです。入試本番では何があっても動揺しないことが大切です。

 

問題構成と配点について

次に問題の構成について確認します。福岡県は、昔はずっと大問4題構成でしたが、6年前から1題増えて5題構成になりました。そのときは大問[1]が言語事項、[2]が論説文、[3]が小説、[4]が古典、[5]が条件作文だったのですが、2020年度入試で少し構成が変わり、大問[1]が⑴論説文と⑵言語事項に分かれました。しかし、大問数も出題された単元も実はこれまでと変わっていません。
次に得点率です。大問[3]に注目してください。今年は他の単元に比べて、小説の得点率が極端に低くなっています。文章の内容自体が仏像の修復という中学生には全く縁のなさそうな内容だったこともありますが、小問6問中、後半に3問続けて出題された記述がどれも難しかったので、このような結果になったと考えられます。これは本当に例外と考えてよいでしょう。例年得点率が一番低いのは古典です。皆さんの中にも古典を苦手にしている人がいると思います。つまり、古典が勝負の大問だということです。国語で周りと差がつく単元は古典だということを、皆さんぜひ理解しておいてください。

今後の勉強法について

福岡の過去問だけでは足りない

第一に福岡の公立高校入試の過去問を練習しただけで高得点が取れるとは限らないということを覚えておきましょう。記述式の問題は今後も増えることが予想されます。記述力を身につけるためにも、記述問題の多い私立校や、九州の他県の過去問を解くことはとても大切です。

古典の対策に時間をかける

第二に、古典は苦手な人も多く、毎年のように正答率も低いので、そこで差がつきやすくなっています。ですから、古典の対策に十分な時間をとる必要があります。そのときに大切なのは、本文のあらすじを必ず確認することです。入試の過去問題集についている現代語訳には必ず目を通して、どんな話だったかを振り返るようにしましょう。

作文が合否を左右する

第三に15点配点の作文が書けるかが合否を大きく左右します。問題の「条件」を守ることを常に意識して書くようにしてください。資料から問題点や課題を読み取る練習もしっかりしておきましょう。そして、書いた作文は必ず学校や塾の先生に添削をしてもらうようにしましょう。自分ではよい作文を書いているつもりでも、条件を見落としたまま書いていることなどはよくあります。人に見てもらうことはとても大切です。

入試本番での実践項目

最後に、入試本番でこれだけは実践しておいた方がよいポイントをお伝えします。

解答は作文から始めよう

作文は白紙だとマイナス15点です。作文から解答することに慣れていない人もいると思いますが、本番までまだ時間はあります。まず作文から書くことにぜひチャレンジしてください。

時間配分に要注意

言語事項を5分、それ以外の大問を各10分で解くのが目安です。作文も10分で書き上げましょう。そうすれば5分間の見直しの時間がとれるはずです。

記述問題の注意点

次の2点に注意しましょう。
指定語句を忘れずに使う。指定語句を書いていない解答が時折見受けられますが、これは絶対に0点です。そして文末に注意。「なぜ?」⇒「~から」、「どのような点か」⇒「〇〇な点」。というように、文末は必ず設問に合わせましょう。

国語は私立でも公立でも入試の最初の科目です。初め良ければすべて良し。国語で勢いをつけて一気に波に乗りましょう!

※この記事は福岡の学習塾「新教育Vスタ」の調査・分析と監修のもとで書かれています。

 

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