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2021.8.11
【英検®準2級ライティング】書くことが思いつかない?!主張を裏付ける理由がスラスラと書ける5つの観点とは?
「英検®準2級になるとライティング問題が書けなくなった」
「何を書けばいいのか思いつかない」
とお悩みの方は多いと思います。
今回の記事では、日本語を英文にするのはできるけど、書くことが思いつかずに悩んでいるみなさんのために、5つの観点を紹介していきます。
困ったときに、ぜひ参考にしてください!
※この記事は「シェーン英会話九州」の監修のもと作成しています。
英検®準2級の概要
まずは、英検®準2級の問題構成を確認しましょう。
配点の比率は3級と同じ
一次試験の問題は、下記の構成となっています。
測定技能 | 問題数 | 解答時間 | 配 点 |
---|---|---|---|
リーディング | 37問 | 75分 | 600点 |
ライティング | 1問 | 600点 | |
リスニング | 30問 | 約25分 | 600点 |
3級と同様、ライティング1問のみで650点と、配点が高くなっています。そして、一次試験の合格基準スコアは1322点。リーディングとリスニングが満点でもライティングが0点だと合格基準に達しません。
ライティングでも7割程度は得点しておきたいところですね。
時間配分は?
解答時間の配分にも気をつける必要があります。37問のリーディング問題とライティング1問を75分で解かなければならなりません。
時間配分のめどとしては、リーディング問題に50分、ライティングに20分、見直しに5分。
人によって得意、不得意があるので、過去問や練習問題を繰り返し行い、自分なりに時間を配分しておきましょう。どうしてもライティングに時間がかかる人は、ライティング問題から解き始める方法もあります!
ライティングの問題形式
英検®準2級のライティングの問題は、基本的に3級とほぼ同様で、語数が増えているぐらいです。
・外国人の知り合いから質問されている
・自分の考えと、そう思う理由を2つ述べる
・語数の目安は50語~60語
・解答は解答欄内におさめる
・解答内容が問題に対応していない場合は0点になる
以上のルールに沿って、解答していきます。
問題形式の傾向としては、ほぼ毎年同じで、「出題されるお題についてどう思うか」という問いになっています。
「学校でも夏はエアコンを使うべきか?」、「子どもたちにとってテレビを見ることはいいことか?」といった感じです。
3級と比べ、難しくなったのは語数だけではありません。3級のときのように自分だけの意見を述べるのではなく、客観的な意見も求められるため難易度が上がっています。
採点基準はこの4つ
英検®の公式サイトによると、採点の基準として以下の4つが挙げられています。※主に3級と異なる部分を抜粋します
【内容】
説明文による説得力を求められます。ただ「役に立つ」と書くだけではなく、どういったことに役立つのか、どういう場面で役に立つのか、役に立った結果、どういうことにつながるのか、などの補足が必要です。
【構成】
解答文の構成が論理的かどうかチェックされます。
接続詞などを使い、解答文全体が分かりやすく、論理的な構成になっているかどうかを見られます。
【語い】
使用している単語の意味が適切に使われているか、スペルミスがないかをチェックされます。
問題文の内容に適した単語を使っているかも見られます。また、3級と同様、英語以外の単語を使用する際は、きちんと説明する必要があります。
【文法】
同じような文型の文章を繰り返し使うのではなく、解答文全体で文構造にバリエーションを持たせられているかを見られます。
<初めてライティングテストを受ける人は、この記事も読んでおこう!>
【英検®3級】ライティングテスト攻略のための5つのポイント
英検準2級のライティングの型
試験の内容を理解したところで、まずは型を見ていきましょう。
[自分の意見] .I have two reasons.
First, [理由①]. [①の補足や具体例].
Second, [理由②]. [②の補足や具体例].
That is why [結論・再主張].
型自体は難しくないと思います。
ほとんどの過去問がDo you think~で聞かれているので、
自分の意見を述べる際には、I think で始め、そのあとは課題文を流用するだけで大丈夫です。
最後の結論のところは、再度自分の主張を書きます。このときに一文目と同じ文章を繰り返すのではなく、構文を変えたり、単語や熟語を変えたりすると、得点がのびます。
同義語が思いつかないときは、「think」を「believe」にしたり、「should」を「must」に変えたりするだけでも大丈夫です。
語数が多くなりすぎた場合、結論は省略することも可能です。
まずは「理由」を考える
自分の主張を書き出す前に、まずは「理由」や「具体例」から考えましょう!
英検®のライティングテストで大切なことは、ミスを極力減らすこと。
英文のテストなので、本当のことを書く必要はありませんし、どの意見が正しいわけでもありません。問題文の内容に対して賛成にしろ、反対にしろ、文章をシンプルに組み立てて、ミスを減らすことが重要です。
例えば、「学生は部活に入るべきだと思いますか?」という質問に対して、賛成の立場をとる場合と反対の立場をとる場合、それぞれの「理由」をまず考えてみます。
賛成する理由としては、「友だちをつくることができる」、「健康にいい」などが挙げられますね。
逆に反対意見としてはどうでしょうか?「勉強が忙しい」、「帰りが遅くなると危ない」などが挙げられると思います。
それぞれの理由をある程度挙げたら、どの理由が英文を書きやすいかを考え、それに基づき自分の意見を決めます。
本当は賛成意見だったとしても、反対意見の方が英文が書きやすいようであれば、反対意見として解答しましょう!
ライティングに役立つ5つの観点と表現例
まずは理由から考えるといっても、肝心の“理由”が思いつかないことも多いと思います。
そんなときに役に立つ5つの観点を紹介していきます。
① 健康
問題に出てくる対象人物にとって、健康にいいか、悪いかの観点で意見を考えてみましょう。
【例文】
・~ is good/bad for their health because~~
・~ can cause/reduce illnesses.
・They can become healthier ~
体重が増える/減る、運動などの健康に関する単語や熟語も書けるようにしておくといいですね。
② 環境
地球環境に良いか悪いかの観点で意見を考えてみましょう。
【例文】
It is good/bad for the environment.
It is important for them to think about the environment.
環境問題に関する単語を覚えておくと話を広げやすくなります。
③ 将来性
将来、役に立つ経験となる得るか、選択肢が増えるか、といった観点で、意見を考えてみましょう。
【例文】
~is a good experience.
They can have a lot of choices to work.
~ will broaden choices of their future.
④ 安全性
問題に出てくる内容が安全か危険かの観点で、意見を考えてみましょう。
【例文】It is safe/dangerous to~
It is good/bad for their safety.
⑤ 勉強/学び
問題に出てくる対象人物にとっての学びとなるかどうか、勉強する環境の良し悪しなどを切り口に意見を考えてみましょう。
【例文】
They can learn many things.
They can learn importance of making efforts.
They can concentrate on studying.
この5つでどうしても書けない場合は、奥の手として「お金」があります。
お金を節約できるか、○○をすると費用がかかりすぎてしまう、などは切り口としては考えやすいものなので、頭の隅に置いておくと便利です。このとき、自分一人だけの意見を述べるのではなく、客観的な意見として書けているか、意識する必要があります。
自分の主張を裏付ける根拠となっているかどうか、冷静に考えてみてくださいね。
They can waste/save a lot of money.
It is expensive ~.
語数が多いとき、足りないときはどうすればいい?
語数が多い場合
書きたいことが多すぎて、60語を大幅に超えてしまった場合に使える方法を紹介します。
・I have two reasonsを省く
理由が2つ書かれていれば書いていなくてもOKです。語数が多すぎる場合は削除してしまいましょう。
・結論を省く
型としては結論を書くように勧めていますが、準2級のライティングでは結論がなくても問題ありません。
・1語に言い換えられる単語がないか
That is why~をThereforeに変えるという風に、他の語で言い換えられるものがないか探してみましょう。
1語でもオーバーしたらダメ?
枠内に解答していれば、数語なら大丈夫とされていますが、できるだけ60語以内でおさめておきましょう。
時間がなくて、語数の調整をするべきか、見直しをするべきかの選択を迫られたときは、見直しの方を優先してください。
大幅な語数オーバーでない限り、見直しをしてミスをなくすほうが大切です。
また、語数を削除するために、do notをdon’tと省略形で表記するには注意が必要です。もし表記を変更するなら、文章全体を通して省略形を使いましょう。混在していると減点の対象となります。
本来、ライティングでは省略形を用いないことを推奨されていますが、省略形を使っても満点をとった例もあります。文章全体で統一することが大切です。
語数が足りない場合
自分の立場とその理由を2つ、そして理由1つにつき補足や具体例を1文入れていれば、60語はあっという間に見えてきます。しかし、どうしても語数が足りない場合は、以下の3つを実践してみましょう。
① 関係代名詞や現在分詞で情報を補足
There are many people here.
⇒There are many people who are enjoying their time here.
② 修飾語の活用
There are many people here.
⇒There are so many people around here.
③ 具体例を挙げる
I like animals.
⇒I like animals such as dogs and cats.
最後は必ず見直しを
やりがちな文法上のミスを紹介します。わかってはいても、焦ったり緊張したりしているとミスは起こりやすいもの。最後に必ず見直しをして、うっかりミスを防ぎましょう!
名詞の単数、複数と冠詞
加算名詞には必ずa(an)、the、所有格(myなど)がつきます。複数ある場合は語尾に(e)sがつきますね。
日本語にはない感覚なので、意識していないとミスが起こりやすい部分です。抜けがないかしっかりと確認しましょう。
主語と動詞の一致
主語が複数形なのに動詞が単数形になっていたり、三人称単数のsが抜けたりするミスが起こりやすいので、注意しましょう。
接続詞の使い方
Becauseから始まっている文章はありませんか?becauseは文章をつなぐもので、文頭にはきません。間違う人が多いので注意しましょう。andやsoも同様です。
文頭は大文字になっているか、ピリオドやカンマの使い方は正しいか
文章は大文字から始まります。逆に、
文章が続いているのに急に大文字になっている箇所がないか、しっかり確認しましょう。ピリオドの書き忘れやカンマを誤って使っているところがないかも、併せて確認していきます。
以上、英検®準2級のライティングに役立つ情報を紹介してきました。
3級のときと比べ、難易度は上がるものの、日々の学校での授業の内容や英検対策の勉強をしっかりした状態で、たくさん書く練習をしていれば大丈夫です!
ライティングが得意な人は満点を目標に、苦手な人はうっかりミスをしないように気をつけて、合格めざして頑張ってください!
まとめ
・自分の意見を決める前に、理由から考えよう!
・書くことが思いつかない場合は5つの観点から問題を考えてみよう!
・ミスがないように、見直しはしっかりと!
英検®は、公益財団法人 日本英語検定協会の登録商標です。
このコンテンツは、公益財団法人 日本英語検定協会の承認や推奨、その他の検討を受けたものではありません。
<参考サイト>
日本英語検定協会公式サイト
https://www.eiken.or.jp/eiken/
英検®準2級の試験内容・過去問
https://www.eiken.or.jp/eiken/exam/grade_p2/