学校生活
2021.4.15
【保護者の皆さまへ】子どもの成長にも影響?!7つの「こ食」を知っていますか?
皆さんは、「こ食」という言葉を聞いたことがありますか??
「こ食」とは、心身ともに悪影響を与える食べ方のこと。この記事では、食卓に潜む「7つのこ食」について紹介していきます。
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※この記事は管理栄養士の監修のもと作成しています。
気をつけよう7つの「こ食」
子どもの頃からの食習慣は、大人になったからといって急に変えることは難しいとされています。今のうちから、正しい食習慣を身につけてもらうためにも、まずは7つの「こ食」について知ることから始めましょう!
孤食:一人で食事をすること
少し前までは、家族で食事をする機会が多くありましたが、時代の変化とともに、大人も子ども忙しくなり、一人で食事をとる機会が増えています。特に、塾や習い事をしている子どもたちは一人で食事をする機会が多くなりがちです。
【問題点】
・誰も注意することがないため、正しい食事のマナーが身につかない
・嫌いなものを残す傾向になり、栄誉バランスが偏る
・家族とのコミュニケーションが欠如し、社会性や協調性の低下を招きやすい
子食:子どもだけで食べること
「孤食」と似ていますが、家の中に大人がいるのに、食卓を一緒に囲んでいない状態のことを指します。特に、朝はこうなることが多いのではないでしょうか?
一緒に食卓につくのが難しい場合は、
何か作業をしながらでも子どもたちと話をしてコミュニケーションをとったり、好きなものだけをたべていないかチェックするといいですね。
【問題点】
・誰も注意することがないため、正しい食事のマナーが身につかない
・嫌いなものを残す傾向になり、栄誉バランスが偏る
・家族とのコミュニケーションが欠如し、社会性や協調性の低下を招きやすい
個食:家族と一緒に食事はするが、各々が好きなものだけを食べる
外食をすると、それぞれが好きなものを注文しますよね?それと同様に、家庭でも自分の好きなものをだけを食べる習慣のことをいいます。アレルギー等には配慮が必要ですが、家族全員で同じものを食べることも、大切なコミュニケーションの一つと言われています。
【問題点】
・好き嫌いが加速し、栄養バランスが偏りがちになる
・食べたことのあるものだけを食べてしまうため、味覚の幅を狭めてしまう
固食:決まったものだけを食べること
若い人や男性に多いといわれています。安いから、手軽だからといった理由で同じものばかりを食べていると栄養バランスが崩れてしまうので、注意が必要です。
【問題点】
・栄養バランスの偏り
・肥満や生活習慣病を引き起こす原因になる
・栄養の偏りが原因で、味覚障害を起こす可能性がある
小食:食べる量が少ないこと
ダイエットなどで必要以上に食べる量を減らすことも、これに該当します。もともと食が細い子は、無理してたくさん食べさせる必要はありませんが、一口を小さくしたり、大人数で食べると食が進む場合があります。
【問題点】
・栄養の偏りが原因で、味覚障害を引き起こすこともある
・必要な栄養素が足りず、無気力につながりやすい
粉食:パンや麺類など、粉を使った主食を食べること
もちろん、パンや麺類も食事に取り入れることは問題ありません。ただし、カロリーが高くなりがちなので、脂肪分の多いものとの組み合わせは注意が必要です。1日の主食すべてがパンや麺類にならないようにしましょう。
【問題点】
・カロリーが高い食品が多いので、肥満につながる
・柔らかい食べ物が多いため、噛む力が弱くなる
・咀嚼回数が減ることで、満腹感を感じにくくなり、食べ過ぎにつながりやすくなる
濃食:濃い味付けのものを食べる
特に加工食品や調理済みの食品は、味付けが濃いものが多いため、塩分や糖分の過剰摂取に注意が必要です。大人になって薄味に慣れようとしても、なかなか難しいもの。生活習慣病の原因にもなるため、
子どもの頃から薄味に慣れさせておきたいところです。
【問題点】
・野菜やごはんのほのかな甘みが認識できない
・味覚障害を引き起こすリスクがある
・カロリー、塩分、糖分過多により、肥満や生活習慣病を引き起こしやすくなる
「こ食」の解決策は、家族で食べる楽しい食事
一番の解決策は、家族で栄養バランスのよい食事をすることです。
食事はただ空腹を満たし、栄養をとればいいというものではなく、大切なコミュニケーションの場でもあり、好き嫌いをなくす絶好の場でもあります。筆者が小さい頃、苦手だったピーマンを食べられるようになったのも、親の目があったから(笑)。食事のマナーやお箸の持ち方も、親との食事を通じて身についていきました。当時は、好きなものを好きなように食べちゃダメなのかなぁと、思ったものでしたが、今考えると、とても大事なことだったんですね。
また味覚は、大人になって変えることは難しいとされているため、薄味に慣れておくのも大切なこと。子どものうちに、様々な種類の食材を口にすることで、味覚が発達していきますので、同じものばかり食べないようにする工夫も大事になってきます。食事をする際に、栄養を考える意味や、効果などをきちんと伝えておくと、将来家を出て自立することになっても、自分で栄養バランスを考えて食事ができるようになります!
毎日は難しいかもしれませんが、お休みの日だけでも、家族で楽しく食卓を囲む機会を持ってみてはいかがでしょうか?
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子どもの健康づくりに必要な「栄養素」とは?
以上、7つのこ食について説明してきました。これらは、心身ともに影響を及ぼします。ぜひ、ご家族の食生活がいずれかの「こ食」に該当していないか、確認してみてください。今の状態を確認し、できるところから「こ食」脱出を進めていきましょう!
まとめ
・こ食とは、心身ともに影響を及ぼす危険な食べ方のこと
・こ食には「孤食」「子食」「個食」「固食」「小食」「粉食」「濃食」がある
・脱こ食には、家族と一緒に栄養バランスのよい食事を食べることが大切
<参考>
子どもの食の状況 – 厚生労働省