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2022.3.9

Vnet編集部

福岡県公立高校入試の出題傾向(短評)|科目別|2022年度

福岡県公立高校入試(2022年3月8日に実施)の出題傾向を科目別にまとめました。昨年度と比べ、各科目とも総じて大きな変化はありませんでしたが、一部で教科書改訂にともなう新課程の学習内容が出題されるなどの軽微な変化は見られました。2023年度の高校入試を受験する新受験生は、今年度の問題をよく確認し、来年の本番に向けて早めに準備を始めましょう。尚、今年度の入試問題をもとにした受験対策のアドバイスについては、2学期以降に記事として公開する予定です。

 

※「新教育・新受験Vスタ」「進学塾エディナ」および「個別指導の明光義塾(九州本部)」の監修のもと作成しています。

国語の出題傾向(2022年度公立高校入試 短評)

2022_福岡公立高校入試-国語講評

国語知識が大問内に組み込まれた昨年度同様の出題形式でした。昨年同様、全体的に解きやすい問題が多い印象です。オーソドックスな文章読解だけでなく、情報の読み取り方、漢字・語句・文法など総合的な国語力が問われる出題でした。

大問構成と配点

2022年度 2021年度 2020年度
大問 単元 設問数 配点 大問 単元 設問数 配点 大問 単元 設問数 配点
【1】 論説文 7 12 【1】 (1)論説文 5 12 【1】 国語知識 5 9
【2】 (1)小説 7 12 (2)国語知識 5 9 【2】 論説文 5 12
(2)国語知識 5 9 【2】 小説 6 12 【3】 小説 6 12
【3】 古典 7 12 【3】 古典 6 12 【4】 古典 6 12
【4】 作文 15 【4】 作文 15 【5】 作文 15
26 60 22 60 22 60

※「新教育・新受験Vスタ」「進学塾エディナ」および「個別指導の明光義塾(九州本部)」の監修のもと作成しています。

大問別の出題傾向

【大問1】論説文|設問数7問|配点12点|2021年度と比べ同レベル
文章量は昨年度よりも若干短くなりました。接続語の補充や形容詞を選ばせる文法の問題など、問題集にありそうなオーソドックスな出題でした。記述問題も書きやすく、易化した昨年度と同程度の難易度だったと言えます。

【大問2(1)】小説|設問数7問|配点12点|2021年度と比べ同レベル

昨年度同様、現代の作家の文章で生徒にとって読みやすい題材でした。読解問題、記述問題ともに基本的なもので、難易度は低かったと言えます。大問1もそうでしたが、文章内に語句・文法問題が出題されるようになったため、総合的な国語知識が必要になりました。

【大問2(2)】国語知識|設問数5問|配点9点|2021年度と比べやや易化

大問2の小説と関連した資料(車いすテニス)についての出題で、昨年度から追加された形式でした。ただし、問1以外は小説とは独立した国語知識の問題で、漢字の書き取りがなく、同じ漢字を書くものを選んだり、行書の特徴を答えるなどの問題でした。昨年度よりも難易度は低かったと言えますが、総合的な国語知識が必要でした。

【大問3】古典|設問数7問|配点12点|2021年度と比べやや易化

関連した漢文(書き下し文)と古文(全文の現代語訳付き)の2つを題材にした問題でした。ただし、返り点以外の漢文の知識は必要なく、古文を現代語訳も含めて読み込めば解ける問題でした。記述問題は非常に簡単なので、読む分量が減った分、昨年度よりも簡単だったのではないでしょうか。

【大問4】作文|配点15点|2021年度と比べ同レベル

ポスターの内容について、A・Bの2つの案のそれぞれの良さに触れた上で、自分で工夫を考えて説明をする形式の問題でした。誘導がかなり細かいため、誘導に従って書けば、大きな減点にはならない作文でした。例年並みに書きやすい作文だったと言えます。

※「新教育・新受験Vスタ」「進学塾エディナ」および「個別指導の明光義塾(九州本部)」の監修のもと作成しています。
※2022年度福岡県公立高校入試の問題は福岡県高校教育課のページで確認できます。ただし国語の問題は著作権許諾後の公開になります。

社会の出題傾向(2022年度公立高校入試 短評)

2022_福岡公立高校入試-社会講評

昨年度と比べ、全体を通してほぼ同等レベルでした。ここ数年間で増加傾向にあった論述式問題ですが、今年はそれほど増加せず、昨年度と同じ程度の量でした。問題内容は定番のものが多く出題されていましたが、資料と絡めた問題が多く、少し解きにくい構成になっていました。ただ暗記をするだけでなく、日頃から体系的に問題を解くなどの対策をする必要があります。

大問構成と配点

2022年度 2021年度 2020年度
大問 単元 設問数 配点 大問 単元 設問数 配点 大問 単元 設問数 配点
【1】 歴史(古代~近世) 6 12 【1】 歴史(古代~近世) 6 13 【1】 歴史(古代~近世) 8 14
【2】 歴史(近代) 5 8 【2】 歴史(近代) 4 7 【2】 歴史(近代) 2 6
【3】 世界地理 6 10 【3】 世界地理 7 10 【3】 世界地理 4 10
【4】 日本地理 8 10 【4】 日本地理 7 10 【4】 日本地理 6 10
【5】 公民 7 14 【5】 公民 8 14 【5】 公民 6 14
【6】 公民 3 6 【6】 公民 4 6 【6】 公民 3 6
35 60 36 60 29 60

 

資料読解や論述など時間がかかる問題が減少

出題傾向は大きく変更されておらず、論述問題の量も昨年度と同等の出題量でした。設問数も昨年度と同じです。資料についても例年通りで全体的に解きやすかったのではないでしょうか。

※「新教育・新受験Vスタ」「進学塾エディナ」および「個別指導の明光義塾(九州本部)」の監修のもと作成しています。
※2022年度福岡県公立高校入試の問題は福岡県高校教育課のページで確認できます。ただし社会の問題は著作権許諾後の公開になります。

大問別の出題傾向

【大問1】歴史(古代~近世) 設問数6問|配点12点|2021年度と同レベル
資料を読み取り答える問題が若干増えましたが、記号選択問題も比較的暗記から正解できるものが多く、全体的に昨年度と同等のレベルでした。論述問題も頻出問題でした。

【大問2】歴史(近代) 設問数5問|配点8点|2021年度と同レベル
昨年度と比べ、近代の配点が増えました。記述の問題は昨年度の1題に対して今年度は2題出題されました。ただし、記述の問題は2問とも頻出の問題で、難易度はそれほど高いものではありませんでした。それほど時間をかけることなく正解することができるでしょう。

【大問3】世界地理 設問数6問|配点10点|2021年度と比べ難化
昨年度に比べ、資料の数が若干増えた分、難化したと言えます。ただし、統計の読み取りは頻出のものが多く、落ち着いて読み取ることができれば正解することは難しくなかったはずです。問4の経済特区の記述問題は難しい問題でした。

【大問4】日本地理 設問数8問|配点10点|2021年度と同レベル
資料の数は昨年度同様に多く出題されました。問題形式では、論述問題の分量は昨年度と同等でした。問われている内容も頻出のものでしたので、難易度は昨年度と同レベルと言ってよいでしょう。一方、問4は複数の都道府県の特徴を把握でいていないと正解できないような難しい問題でした。

【大問5】公民 設問数7問|配点14点|2021年度と比べやや難化
大問全体の難易度は昨年度と比べてやや難化しました。問われている内容は昨年度と同レベルでしたが、資料の数が多く、解きにくい問題でした。資料が多かったので、実践的な演習が日頃からできていたかで差が出たと言えるでしょう。

【大問6】公民 設問数3問|配点6点|2021年度と比べやや難化
資料の数が昨年度より多くなり、やや難化しました。どの問題も資料を正しく読み取り、内容を論述することで正解できる問題であったため、知識よりも読み取る力と表現力が重要でした。

数学の出題傾向(2022年度公立高校入試 短評)

2022_福岡公立高校入試-数学講評

基礎的な知識・技能を活用し、問題を処理する能力や直観力、論理的思考力が必要でした。図形に関しては日頃から正しい形をノートに書くことが大切です。今年度は完全記述の問題が少なかったものの、来年度に向けては引き続き練習を積み重ねておく必要があります。

大問構成と配点

2022年度 2021年度 2020年度
大問 単元 設問数 配点 大問 単元 設問数 配点 大問 単元 設問数 配点
【1】 計算・独立小問 9 18 【1】 計算・独立小問 9 18 【1】 計算・独立小問 9 18
【2】 四分位数・箱ひげ図 4 6 【2】 資料の活用 2 5 【2】 文章題 2 6
【3】 文字による証明 4 7 【3】 文字による証明 3 9 【3】 確率 2 6
【4】 関数の利用 3 9 【4】 関数の利用 3 9 【4】 関数の利用 3 9
【5】 平面図形 3 11 【3】 平面図形 3 11 【3】 平面図形 4 12
【6】 空間図形 3 9 【6】 空間図形 3 8 【6】 空間図形 3 9
26 60 23 60 23 60

※「新教育・新受験Vスタ」「進学塾エディナ」および「個別指導の明光義塾(九州本部)」の監修のもと作成しています。
※2022年度福岡県公立高校入試の問題は福岡県高校教育課のページで確認できます。

大問別の出題傾向

【大問1】計算・独立小問 設問数9問|配点18点|2021年度と同レベル
確率、累積度数、標本調査、そして作図は二次関数が出題されました。

【大問2】四分位数・箱ひげ図 設問数4問|配点5点|2021年度と比べ難化
新課程の内容が初めて出題されました。内容的には標準的なものでしたが、過去にない問題だったため戸惑った生徒も多かったのではないでしょうか。

【大問3】文字による証明 設問数4問|配点9点|2021年度と比べ易化
例年の完全回答から穴埋め問題に変化。内容も教科書に載っている問題と似ており、比較的解きやすかったのではないでしょうか。

【大問4】関数の利用 設問数3問|配点9点|2021年度と比べやや易化
問題レベルは例年並みでしたが、(3)が完全回答から答えのみを求める問題になったため、解きやすかったのではないでしょうか。

【大問5】平面図形 設問数3問|配点11点|2021年度と比べ易化
昨年度と違い円の問題が復活しました。証明は相似ではなく合同が出題。内容も三段論法ではなく、証明しやすいものでした。(3)は△AQJを正しく書き出せるかがカギでした。∠AQJが直角と気づいたでしょうか?

理科の出題傾向(2022年度公立高校入試 短評)

2022_福岡公立高校入試-理科講評

例年通り、大問が生物・化学・地学・物理の各分野から2題ずつの計8題で構成されていました。対話形式の問題構成も昨年度同様に出題。新しい教科書の単元からは「ダニエル電池」が出題されました。昨年度は8点分しかなかった、全問正解や両方正解が22点分あり、2020年度とほぼ同じ配点でした。そのため平均点は昨年度よりも下り、例年並みになると思われます。全体的なレベルは難しくないものの、文章量の多さが目立つため、しっかりと文章を読み取る力が求められる問題でした。

大問構成と配点

出題傾向に特に変更はありませんでした。

2022年度 2021年度 2020年度
大問 単元 設問数 配点 大問 単元 設問数 配点 大問 単元 設問数 配点
【1】 生物分野(1) 4 8 【1】 生物分野(1) 5 7 【1】 生物分野(1) 3 7
【2】 生物分野(2) 4 7 【2】 生物分野(2) 4 8 【2】 生物分野(2) 4 8
【3】 化学分野(1) 3 7 【3】 化学分野(1) 4 7 【3】 化学分野(1) 4 8
【4】 化学分野(2) 5 8 【4】 化学分野(2) 5 8 【4】 化学分野(2) 4 7
【5】 地学分野(1) 3 6 【5】 地学分野(1) 4 8 【5】 地学分野(1) 3 8
【6】 地学分野(2) 4 9 【6】 地学分野(2) 3 7 【6】 地学分野(2) 3 7
【7】 物理分野(1) 3 7 【7】 物理分野(1) 4 8 【7】 物理分野(1) 3 6
【8】 物理分野(2) 4 8 【8】 物理分野(2) 3 7 【8】 物理分野(2) 6 9
30 60 32 60 30 60

※「新教育・新受験Vスタ」「進学塾エディナ」および「個別指導の明光義塾(九州本部)」の監修のもと作成しています。
※2022年度福岡県公立高校入試の問題は福岡県高校教育課のページで確認できます。

大問別の出題傾向

【大問1】生物分野(1) 設問数4問|配点8点|2021年度と同レベル
問題のレベル、形式は例年から変化はありませんでした。

【大問2】生物分野(2) 設問数4問|配点7点|2021年度と比べやや易化
問題のレベル、形式は例年から変化はありませんでした。

【大問3】化学分野(1) 設問数3問|配点7点|2021年度と比べやや難化
昨年度から引き続き、化学反応式が出題されました。質量保存の法則についての説明が問題に入っていましたが問題レベルはそれほど高くはありませんでした。

【大問4】化学分野(2) 設問数5問|配点8点|2021年度と比べ難化
新しい教科書に登場したダニエル電池について出題されました。教科書レベルのダニエル電池の仕組みを問われましたが、会話形式のため難化したと言えるでしょう。

【大問5】地学分野(1) 設問数3問|配点6点|2021年度と同レベル
教科書レベルの内容で、入試でもよく出るパターンの問題形式でした。計算問題は易化しました。

【大問6】地学分野(2) 設問数4問|配点9点|2021年度と同レベル
会話形式や記述問題の出題は変わらず、問題も教科書レベルでした。

【大問7】物理分野(1) 設問数3問|配点7点|2021年度と比べやや難化
問題レベルは難しくありませんが、文章量が多く、作図に加えて、普段使用しない実験道具からも出題されたため、難化したと言えるでしょう。

【大問8】物理分野(2) 設問数4問|配点8点|2021年度と比べやや難化
計算問題と作図、両解の記述問題が出題され、難易度は高めでした。

英語の出題傾向(2022年度公立高校入試 短評)

2022_福岡公立高校入試-英語別講評

昨年度から変化のない出題でした。教科書が改訂され、新しく学習した「仮定法」や「原形不定詞」はところどころで用いられていました。英語や日本語での記述問題といえるものが9問28点分を占めています。英文を丸々自分で考えて答える問題が19点分あったことからも、日頃から英文を書く練習を怠らないことが大事だとわかります。英作文は必ず添削をしてもらい、文法上の減点をなくす努力をしていくことが必要です。

大問構成と配点

2022年度 2021年度 2020年度
大問 単元 設問数 配点 大問 単元 設問数 配点 大問 単元 設問数 配点
リスニング 12 20 リスニング 12 20 リスニング 12 20
【1】 会話表現 4 8 【1】 会話表現 4 8 【1】 会話表現 4 8
【2】 対話文読解 5 10 【2】 対話文読解 5 10 【2】 対話文読解 5 11
【3】 長文読解 6 14 【3】 長文読解 6 14 【3】 長文読解 6 13
【4】 自由英作文 1 8 【4】 自由英作文 1 8 【4】 自由英作文 1 8
28 60 28 60 28 60

 

出題傾向に特に変化なし

大問ごとの形式に変化はなし。また設問数も設問ごとの配点も昨年度通りで変化はまったくなかった

※「新教育・新受験Vスタ」「進学塾エディナ」および「個別指導の明光義塾(九州本部)」の監修のもと作成しています。
※2022年度福岡県公立高校入試の問題は福岡県高校教育課のページで確認できます。

大問別の出題傾向

【リスニング】設問数12問|配点20点|2021年度と同レベル
設問は問題1から問題4までの4問で例年通りの出題でした。問題1は「選択肢を読み上げる形式」、問題2は「表を見て質問に答える問題」、問題3は「対話を聞いて質問に答える問題」、問題4は「英文を聞いて質問に答える問題」で、難易度は低くも高くもなく、普通レベルでした。過去問通りの出題でしたので、しっかり練習していた生徒なら高得点を取れたのではないでしょうか。
昨年度はリスニングの英文を読み上げるスピードが速かったという声が上がりましたが、今年度は特にそういう声も出ていません。
問題4の問2の英作文は昨年度と同じ質問形式でした。

【大問1】会話表現 設問数4問|配点8点|2021年度と同レベル
出題傾向は例年通りでした。3つの対話文があり、その中のA~Dに入る適文を選択する問題で、基本的な問題が多く出題されました。3のDの答えは新課程で学習した「仮定法」を用いた文でした。

【大問2】対話文読解 設問数5問|配点10点|2021年度と比べやや易化
出題傾向は昨年度と同じでした。挿絵が1つ、メール文が1つ、本文が1つの構成も昨年度と変わりませんでした。問1の整序問題は、関係代名詞(省略)と間接疑問文が用いられた文で、ここ数年は3年生で学習した文法を中心に出題されています。問2や問3のように、文中の空所に入る適文を選択する問題が続いて出題されています。大問1同様、対話の流れをつかむ力が求められます。

【大問3】長文読解 設問数6問|配点14点|2021年度と同レベル
設問形式に変化はなく、長文内容、設問ともに昨年度と同レベルでした、問1と問3の記述問題も短い答えで簡単でした。問5が昨年度よりも答えにくい自由英作となっていましたが、総じて昨年度と同レベルと言えるでしょう。

【大問4】自由英作文 設問数1問|配点8点|2021年度より易化
2020年度入試から始まった「2つの案に触れながら、あなたの考えを理由とともに書く」という形式は継続されましたが、ここ2点とは異なり、絵や詳しい情報などはなく、「一緒にスポーツを観戦する」「一緒に料理をする」といった文だけでしたので、自由に書くことができた分、昨年度より易しく感じられたのではないでしょうか。
この形式が3年連読で続いたので、来年度はどうなるかわかりませんが、常に2つの面で物事を考え、どちらの立場でも書く練習をしておくと良いでしょう。

※「新教育・新受験Vスタ」「進学塾エディナ」および「個別指導の明光義塾(九州本部)」の監修のもと作成しています。

 

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