中学生
2020.12.30
【熊本県/国語】公立高校入試傾向解説(2021年度入試用)
このページでは、2021年度の熊本県公立高校入試に向け、国語の傾向と対策についてまとめています。学習塾の監修による確かなデータと分析をもとにまとめられているので、2021年度入試を受験する生徒は要チェックです。
※この記事は「個別指導の明光義塾」九州本部および福岡の学習塾「エディナ」の監修のもと作成しています。
2021年度入試の出題範囲について
国語の入試では、中学3年間で習う内容のうち、中3で習う漢字が除外されることに決定しています。しかし、語彙に関する出題が特別多いわけではない上、難しいものは3年生の範囲に限らずあるため、大きく難易度が変化することはないでしょう。国語は他のすべての科目にも通じる基礎力ともなります。過去問や類似問題を利用して、しっかりと仕上げをしておきましょう。
平均点の推移について
熊本県の試験はすべて50点満点ですが、過去5年に大きな変動はなく、国語は5割前後の平均点で推移しています。とはいえ、出題傾向はこの数年で徐々に変わってきていますので、今年さらなる変更があっても慌てず、落ち着いて問題に取り組むようにしましょう。
問題構成と配点について
前年から変化はなく大問5題の構成でした。一方で配点は大きく変わり、2018年度は大問2が12点満点だったところが、2019年度は7点と大きく減少しました。その分、論説文の配点は11点から15点に上昇しており、小説の難化もあって現代文の得点率が大きく下がっています。大問3で8%、大問4ではなんと10%も得点率が下がっています。
特に記述問題は2割~3割の正答率となったものも多くあります。2021年度入試でもこのような記述問題が出題されるでしょう。
今後の勉強法について
今後の勉強法については大きく3点、皆さんに意識してほしいことがあります。
読解について
熊本県の公立入試の過去問を解く場合はここ2~3年のものしか、新しい傾向の問題に対応ができません。九州各県の公立入試問題は、熊本同様に記述が増加し、文章も新しい時代に対応していますので、積極的に他県の入試問題も解くようにしましょう。また、文章の構成や資料からその部分を抜き出した理由など、解答の基本となってくる要素は解説まで熟読してください。
古典について
解くだけでは、古典の独特な表現に慣れるまでに時間がかかります。過去問集などの解答には必ず現代語訳が付いていますので、解き終えた後に必ず読んでおきましょう。解いている時にわからなかった言葉や表現はメモを取って、後で教科書や参考書を見たり、先生に聞くなどして解決しておくことが大切です。
記述問題について
2021年度入試の国語でも得点を大きく分けるのは記述の質です。条件を正しく守って、記述のポイントを押さえながら順を追って説明するようにしましょう。どのような記述問題も、この基礎が守れていないことには得点につながりません。必ず学校や塾の先生に添削をしてもらって、論理的な記述ができているか確認をしてもらってください。
テストでの実践項目について
最後にテストを受ける上での実践項目です。
時間配分に注意
入試では計50分の時間が与えられますが、時間がかかるのは基本的に3~5の大問です。大問1と2は5分ずつ、大問3から5を10分ずつで解く意識を持ち、記述問題で苦戦しそうなら時間を使い過ぎず、確実に得点できる問題を最優先で解くことが大切になります。焦らずに最後まで問題を終わらせ、残り時間で後回しにした問題や古文の読解をじっくり進めていきましょう。
記述問題は条件や文末に注意
記述問題を解く際には、条件に正しく沿っているか、文末が設問に合っているか、この2点だけは絶対にミスのないように確認をしてください。「なぜですか?」と聞かれているのに「~だから」と答えていない答案は、当然減点になってしまいます。記述の難易度が上がっている中で、その場でできるケアレスミス対策としては文末の確認が最重要です。解き始める前に確認して、焦らず解答できるようにしましょう。
国語はすべての科目の中で一番最初に行われる試験です。ここで慌ててしまって自覚できるミスがたくさん出てしまったり、時間配分を間違えて問題を解ききれなかったりしてしまうと、その後の科目にも影響が出てきてしまいます。確実に得点できるところを押さえて、一気に波に乗るようにしましょう。
※この記事は「個別指導の明光義塾」および福岡の学習塾「エディナ」の調査・分析と監修のもとで書かれています。