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2022.3.8

Vnet編集部

福岡県の中学入試の動向【2022年度|福岡地区・北九州地区・筑後地区】

福岡県内の2022年度私立中学入試の結果をもとに動向をまとめました。依然としてコロナウイルスの感染拡大による影響はありますが、より良い教育環境を求め、受験生の動きは活発でした。2023年度入試でも参考になりそうな動向も見受けられますので、新受験生や保護者の皆さんはぜひ確認しておきましょう。

 

※この記事は「個別指導の明光義塾」九州本部および福岡の学習塾「エディナ」の監修のもと作成しています。

2022年度中学入試の概況(福岡地区)

今年度の入試は、コロナウイルス感染拡大の影響は残ったものの、半数の中学校で受験者数が増加し、2020年度レベルまで回復する結果となりました。福岡市の主な中学校の受験者数の推移は以下の通りで、地元志向と共学校志向の傾向が見られました。

2022年度私立中学受験者数の推移

基準偏差 定員 2022年度
志願者数
倍率 昨年度
からの増減
2021年度
志願者数
2020年度
志願者数
福大大濠中 男58
女60
160名 1,124名 +108名 7.03倍 1,016名 1,086名
西南学院中 男55
女56
男約80
女約80
1,122名 +99名 7.01倍 1,023名 1,181名
上智福岡中 47 160名 892名 +130名 5.58倍 762名 816名
筑紫
女学園中
45 140名 450名 -10名 3.21倍 460名 511名
東福岡
自彊館中
40 80名 362名 +34名 4.53倍 328名 377名
中村学園
女子中
38 前期
40名
前期
150名
-17名 3.75倍 前期
167名
前期
156名
筑陽学園中 36 A日程
70名
232名 -5名 3.31倍 237名 200名

※Vnet編集部による調査をもとにしています。

福岡市内の中学受験者数は共学校が回復。2020年度並みに

福岡市の学童数は昨年とほぼ変わらなかったものの、市内の共学校は100名前後受験者が増えています。男子校の東福岡自彊館中はほぼ2020年度並みに受験者が回復しましたが、女子の成績上位生の女子校離れの傾向が見られます。

女子校は微減。共学校の併願は増加

先述の通り、市内トップ校とされる福大大濠中、西南学院中は受験生総数が昨年度よりおよそ100名増、上智福岡中も130名増と、2020年度並みに回復しました。3校とも合格ラインは2021年度とあまり変わっておらず、トップ校に合格するためには受験用模試の偏差で55以上が必要です。トップ校志願者は少なくとも5年生から受験対策を行いましょう。
上智福岡中は2021年度入試において、コロナウイルス感染拡大の影響で受験生を減らしましたが、2022年度はここ3年間で最多の受験生を集めました。特に女子の受験生の増加が顕著です。他の女子校の受験生が減少または横ばいであることから、女子の共学校志向が読み取れます。福岡舞鶴中は受験者数増、筑陽学園中は2021年度とほぼ同じ受験者数で、コロナ禍による受験の地元志向は続いているようです。

各校の合格ラインに大きな変化はなし。ただし福大大濠中は難化

合格ラインについては、ほとんどの学校で「昨年並み」の結果でした。ただし、共学校は人気が高まり、女子の成績上位者が受験する傾向が見られますので、男子受験生は注意が必要です。受験生が減少した筑紫女学園中は若干の易化が見られます。共学校の中でも、福大大濠中はコンスタントに偏差60を超えておく必要があります。特に算数は合否を分ける科目と考えてよいでしょう。

思考力・判断力・表現力を問う入試問題の登場

入試問題の出題内容は、昨年度同様、従来の知識再現型の問題と異なり、思考力や判断力を問う新しい傾向の問題を導入する傾向があります。大学入学共通テストや公立高校入試も含めて、今後はこのような問題形式の出題が増えてくるのではないかと考えられますので、しっかりと対策をしておきましょう。とはいえ、10月以降の直前期に過去問をしっかり解くことが合格への必要条件であることに変わりはありません。

早稲田佐賀中は12月の新思考入試に受験者が集まる

2021年度は大幅な受験者数減となった早稲田佐賀中は、1月入試のみを見ると、首都圏、九州合わせて今年度も89名減少しました。しかし、12月に実施された新思考入試を267名が受験しており、それを合わせると178名の増加となります。また、九州入試は119名減少しましたが、首都圏入試は30名増加しています。

公立中高一貫校は学校によって明暗が分かれた

公立中高一貫校は学校によって明暗が分かれました。2021年度入試で受験者数の増加が目立った輝翔館中と嘉穂高附属中は減少、宗像中と門司学園は増加しました。中高一貫校は、大きく変わろうとしている学校教育に対応しやすい環境であることは間違いなく、今後受験者が増加する可能性は十分にあります。ただし入試問題が特殊なので、公立中高一貫校専用の入試対策が必要になります。

福岡県立中学校および中等教育学校の2022年度受験者数

学校名 入学定員 2022年度
志願者数
志願者数
増減
(昨年比)
志願倍率 2021年度
志願者数
志願倍率
育徳館
中学校
120名 198名 ±0名 1.65倍 198名 1.65倍
門司学園
中学校
120名 170名 +38名 1.42倍 132名 1.10倍
宗像
中学校
80名 289名 +29名 3.61倍 260名 3.25倍
嘉穂高等学校
附属中学校
80名 165名 -28名 2.06倍 193名 2.41倍
輝翔館
中等教育学校
120名 124名 -17名 1.03倍 141名 1.18倍

出典:福岡県高校教育課「令和4年度福岡県立中学校及び福岡県立中等教育学校志願状況」

北九州地区は九国大付属中、門司学園が好調。小倉日新館も引き続き増加傾向

北九州地区では、2021年度に比べて大きな変化は見られませんでしたが、中高一貫でない学校の人気が高まっているようです。小倉日新館中は附属小倉中との併願者が多く、併せて近年の小倉高校への合格実績の増加により人気が高まっています。同じく高校受験ができる私立中として知られる九国大付属中も人気が上昇しています。県内でも有数の進学校である付属高校への進学を保証した上で、公立高校受験もできることが魅力です。それにともない、両校とも合格基準はじりじりと上昇しているので注意が必要です。
県立中高一貫校である門司学園中は受験生が38名増えました。入試は引き続き面接と適性検査で合否決定されますので、通常の学習だけでなく、柔軟な思考力を身につけ、その上で「適性検査対策問題集」を解き、さらに面接でしっかりアピールできる表現力も求められます。出願をオンラインにした学校、出願期間を延ばした学校は受験生が増えているようです。

筑後地区は八女学院が好調。久留米附設、附属久留米中は変わらず人気

筑後地区は、全体で見ると2021年度とほぼ変わらない受験者数でした。昨年度大幅に受験者数が増えた県立の輝翔館中は、2020年度と同程度にまで戻りました。昨年の大幅増を受けて、今回受験を回避した生徒が多かったようです。久留米信愛中は共学化で人気が出ましたが、受験者数は落ち着いてきています。
一方で八女学院中は勢いが出てきました。昨年度に続いて今年度も受験生は増加し、久留米・柳川の周辺地域だけでなく、地元八女市からの受験生が増加しています。受験生の中に英検®所持者が多いこと、専願受験生が伸びているのも注目です。女子のスポーツ奨学生っも人気を集めており、女子の春高バレー出場など部活に力を入れていることも影響しているようです。久留米附設中は前年比プラス26名で微増。福岡教育大学附属久留米中も根強い人気です。

※英検®は、公益財団法人 日本英語検定協会の登録商標です。
※この記事は「個別指導の明光義塾」九州本部および福岡の学習塾「エディナ」の監修のもと作成しています。

 

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