中学生
2020.12.19
【佐賀県/理科】公立高校入試傾向解説(2021年度入試用)
このページでは、2021年度の佐賀県公立高校入試に向け、理科の傾向と対策についてまとめています。学習塾の監修による確かなデータと分析をもとにまとめられているので、2021年度入試を受験する生徒は要チェックです。
※この記事は「個別指導の明光義塾」九州本部および福岡の学習塾「エディナ」の監修のもと作成しています。
2021年度入試の出題範囲について
『2021年度佐賀県立高等学校入学者選抜における学力検査の出題範囲については例年通りとし、出題範囲から除外する単元はなし』とすることが発表されています。過去問や類似問題を解き、しっかりと対策をしましょう。
平均点の推移について
まずは過去5年分の平均点の推移を見てみましょう。2016年度は大問2の生物と大問3の化学がともに中1内容のみの出題で7割近い平均点だったため、全体の平均点が上がり28.6点でした。しかし翌2017年度は図が多く出題され、生物、化学、物理で平均が50%を割ったために平均点は24.9点にまで大幅に下がりました。それ以降は微増傾向が続いていて、2020年度は27.8点にまで上昇しています。
問題構成と配点について
続いて問題の構成と配点です。
佐賀県の一般選抜では、毎年必ず大問が5つ出ます。大問1は毎年小問集合で10点分。物理、化学、生物、地学からバランスよく出題されます。大問2~5は物理、化学、生物、地学がそれぞれ10点分出ますが、この順序は決まっておらず、年度によって入れ替わることがあります。例年の傾向としては、生物分野の平均点は高めで、物理が50%を下回りやすくなっています。つまり、生物では高得点を狙えて、物理で差がつきやすいといえます。
次に出題形式を見てみましょう。ご覧のとおり、選択問題が非常に多く出題されています。2018年度を除いて、選択問題の配点だけでおよそ半分あるのが特徴です。計算問題は年度によってばらつきがありますが、教科書に載っている公式をそのまま使えれば解ける問題が出ています。語句や化学式といった知識を問う問題も比較的出やすいといえます。
ここまでのまとめ
①4分野から均等に学年の偏りなく出題されます。中1~中3までの物理、化学、生物、地学をすべて網羅した学習をしましょう。
②選択問題がとにかく多いです。読むスピードと正確な判断力が問われますので、常に時間配分を意識して演習をしましょう。
③両解・全解タイプの問題も多いので、選択問題とはいえ、いわゆる「まぐれ」は期待できません。正確な暗記が必要と言えます。
④選択問題のバリエーションが豊富です。純粋な穴埋め問題だけでなく、穴埋めによる文章完成や、選択肢そのものが複数の文になっていることもあります。
他に並べ替えや表の完成、図の読み取りなども出ます。つまり、正確な知識と思考力・判断力が必要な出題形式と言えます。
今後の勉強法について
今後の勉強法について解説します。
①用語の暗記は必須です! 意味だけでなく説明できるようにしておくと、さまざまな形式の問題に対処できます。
②グラフや表を使った問題の練習をしましょう。グラフ、表の読み取り、完成図などは自分で書くだけで効率よく理解・暗記できます。
③計算問題については、教科書に出ている公式を使ったものはどれも出る可能性があります。そのまま当てはめるものが中心ですが、応用にも対応できるように、ただ公式を暗記するだけでなく、公式のそもそもの意図を理解しておくようにしましょう。
④出題パターン別の練習
理科は中1~中3の3学年かける4分野で合計12分野ありますが、出題パターンは限られます。植物なら光合成の実験、蒸散の実験など決まったものが出ます。全分野で90パターン程度ですから、すべて順番にもれなくマスターすれば、12月からでも必ず高得点が狙えます!!
テスト当日の実践項目
最後に入試当日にやるべきことをご紹介します。
①空欄はつくらないこと
②設問と選択肢はよく読むこと
③問われている内容に正確に答えること
「化学式」で答えるべき問題で「名称」を書いてしまうと0点になってしまいます。わかっただけで安心せず、「答え方」を必ず確認して解答する習慣を身につけましょう。
※この記事は「個別指導の明光義塾」および福岡の学習塾「エディナ」の調査・分析と監修のもとで書かれています。