中学生
2021.3.16
【福岡県/国語】2021年度公立高校入試”速報”~塾の先生が分析~
2021年3月10日(水)に実施された福岡県公立高校入試(2021年度)の出題内容に関する分析を速報でお知らせします。より詳細な分析は追って公開します。なお、記載の内容は、福岡の学習塾エディナおよび個別指導の明光義塾 九州本部が調査・分析・監修をしています。新受験生にとって有益な情報です。ぜひ確認しておきましょう。
大問構成と配点
ここでは過去2年間の入試と比較しながら、大問構成と配点について見ていきましょう。
出題範囲変更は中3新出漢字のみ。影響なし。
大問構成こそ4題に変わったが、国語知識の問題を、大問1の論説文と結びつけて出題するための構成変更。配点も(1)論説文の配点と(2)国語知識の配点と分けてあるので、実質は例年と変わらない大問構成だった。
大問別出題傾向
大問1(1) 論説文
設問数5問、配点12点。昨年と比べ同レベル。
文章量も出題形式も変化なし。論述問題も頻出の要旨をまとめる問題であり、易化した昨年と同程度の難易度だった。
大問1(2) 国語知識
設問数5問、配点9点。昨年と比べやや難化。
大問1の論説文を読んでポップを作るという、新しい形式の出題。ただし、問1のポップの下書きの根拠以外は、論説文とは独立した国語知識の問題。漢字の書き取りがなく、同じ感じを書くものを選んだり、行書の特徴を答えるなど、思考力を問う問題。昨年よりは難化したものの、基本的な国語知識があれば解ける基本的な問題だった。
大問2 小説
設問数6問、配点12点。昨年と比べ易化。
現代の作家の文章であり、昨年のような江戸時代の場面ではなかったため、読みやすい。読解問題、記述問題ともに基本的なもので、難易度は昨年より簡単になった。ただし、文法(単語分け)が出題され、解き慣れていない生徒は戸惑ったと思われる。
大問3 古典
設問数6問、配点12点。昨年と比べ同レベル。
昨年同様、古文全文の現代語訳が掲載されている。古文は丁寧に読むことよりも、古文と現代語訳の読み比べで内容を把握する力が問われている。記述は、対話形式のやり取りの穴埋めで若干書きにくいかもしれない。
大問4 作文
配点15点。昨年と比べ同レベル。
ポスターと資料、意見のやり取りを読み取り、資料を結び付けて作文をする形式。誘導がかなり細かいため、誘導に従って書けば大きな減点にはならない作文。例年並みに書きやすい作文だった。
講評
若干の出題形式の変更はあったが、全体的には例年並みの解きやすい問題が多かった。ただし、国語知識の問題が、単純な漢字や語句の意味だけでなく、思考力が問われるものに変わった点は注目したい。
※このページに記載の情報は福岡の学習塾エディナおよび個別指導の明光義塾 九州本部の分析をもとに作成されています。